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q 欠勤控除の計算方法を教えてください

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1.欠勤控除と労働基準法についての知識

実は、労働基準法には、欠勤控除に関しての規定は無いのです。 控除しても控除しなくてもよいということになりますが、控除する場合は、就業規則で会社独自の控除規定を作っているのが実情です。
欠勤控除の計算方法で一般的なのは、欠勤1日分について、1年間の月平均労働日数分の1とする方法です。また、その月の所定働日数分の1とすることもできます。控除対象とする給与は、基本給のみとする場合や基本給+諸手当とするケースもあり、会社の取り決めによって異なります。
働基準法には「減給の制裁」という規定があります。職場の規律に違反した者に対する罰金として、給与から一定額を差し引くことをいいます。その減給は、1)1回の額が平均賃金の1日分を超え、2)総額が一賃金支払期間の賃金の総額の10分の1を超えてはならないと規定されています。
しかしながら、ノーワーク・ノーペイの原則(労働の提供がない場合には事業主に支払義務はない)に基づく欠勤控除は「減給の制裁」に該当しませんので、労働しなかった時間・日数に相応する分について減額することに問題ありません。

2.欠勤控除の計算方法

月給者の欠勤控除をする場合、以下のパターンが考えられます。
(1)月給額/年平均の月所定労働日数×欠勤日数
(2)月給額/該当月(一賃金計算期間)の所定労働日数×欠勤日数
(3)月給額/年平均の歴日数×欠勤日数
(4)月給額/該当月(一賃金計算期間)の歴日数(28日・29日・30日・31日)×欠勤日数

(1)月給額/年平均の月所定労働日数×欠勤日数

年平均の平均所定労働日数による方法は、労働基準法に定められた割増賃金の計算方法に準じたもので、この「年平均の平均所定労働日数」の算出方法は以下のように計算します。

(365-就業規則で定められた年間の所定休日日数)/12か月   ※うるう年の場合は366日。
(例)所定休日日数が、日曜日52日、土曜日51日、祝日15日、年末年始4日の場合
365-(52+51+15+4)/12=20.25 ≒ 20日
この場合、所定労働日数が21日の月に20日欠勤すると、1日勤務したにもかかわらず給与が支払われないという矛盾が生じます。 しかし、年平均の所定労働日数による方法は、年間所定労働日数に対して欠勤した日数を控除するという考えに立ったものであるため、年間を通じてみれば過不足がないことになります。 この方法の場合、欠勤1日あたりの控除単価は一定になります。

(2)月給額/該当月(一賃金計算期間)の所定労働日数×欠勤日数

該当月(一賃金計算期間)の所定労働日数で割ることによって、(1)のような矛盾は生じません。
しかし、この場合にも矛盾点があります。該当月(一賃金計算期間)の所定労働日数は、各月によって異なる場合がありますので、欠勤控除の対象月によって、欠勤1日あたりの単価が変動することになります。月給制は、所定労働日数や歴日数が月によって変動しても一定の固定給を支払うというものです。割増賃金の計算もこの考え方です。その意味からすると、欠勤する月によって欠勤1日の単価が異なることは矛盾していると考えられます。

(3)月給額/年平均の歴日数×欠勤日数

この場合、欠勤1日あたりの控除単価は一定になります。しかし、所定労働日数のすべてを欠勤しても給与が発生してしまします。また、分母の数値が大きくなるので、欠勤控除の金額が低額になり、欠勤者の負担は小さくなります。

(4)月給額/該当月(一賃金計算期間)の歴日数(28日・29日・30日・31日)×欠勤日数

該当月(一賃金計算期間)の歴日数(28日・29日・30日・31日)で割ることによって、(1)のような矛盾は生じませんが、(2)と(3)と同様の矛盾が生じます。

以上のことから、(1)の年平均の所定労働日数を計算基礎日数にして欠勤控除の計算をする方法がもっとも合理的ではないかと考えますが、(1)の計算方法にも矛盾点があります。これを解決する1つの手段として、一定の基準日を設けて欠勤控除の適用方法を2段階にする方法があります。

基本的に減額方式(欠勤時は控除式で欠勤した日の賃金を控除していく)ですが、一定の基準日を超えた欠勤については、加算方式(実際に勤務した日数分の給与を支払う)に切り替えます。

・欠勤が、XX日以下の場合(減額方式) 「 月給額/年平均の月所定労働日数×欠勤日数」
・欠勤がXX日を超える場合(加算方式) 「 月給額/年平均の月所定労働日数×出勤日数」

「XX日」については、会社の実情や方針によって決定します。(例えば、私傷病の欠勤を考えた場合、健康保険の傷病手当金受給の兼ね合いから「XX日」を「3日」にする等。)

3.端数処理

欠勤控除の端数処理は、切り捨てとします。切り上げると、欠勤でない時間の分まで控除してしまうことになり、ノーワーク・ノーペイの原則から外れてしまうからです。


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