経営脳+IT脳が成功を10倍加速させる

商人の心得★『売らなくてはならないモノ』は『売れない』

今回はお客様にフォーカスして、ビジネスを考え整理してみたいと思います。

▼カスタマーとクライアント

英語では顧客のことを「カスタマー」っていいますよね。我々コンサルの世界では、お客様のことは「クライアント」と呼びます。

コンピュータの世界ではクライアントというと、サーバコンピュータの提供する機能やデータを利用するコンピュータのことを指します。

こういう意味から、「他の人の保護下にある人」というのが「クライアント」というイメージですね。

「カスタマー」というのは「商品やサービスを購入する人」です。

「売る」=「カスタマー」

「教える・導く・伝える」=「クライアント」

こんなイメージですよね。分かりますかね?

なにが言いたいのかと言うと、「あなたは、お客様のこと、どちらだと思ってますか?」ってのを考えて みて欲しかったのです。

▼よく言う「売らない」で「売る」というのは

商品やサービスを「安いよ~!」「便利だよ~!」「良いよ~!」って、買って買って光線を放っていると、お客さんは逃げて行きます。これ、よく言われてますよね。

正確に言うと、見込客が逃げて行くんです。この商品やサービスが欲しくて欲しくてしょうがないお客さんは逃げないで、「えっ、安いの」「やっぱり、これが良いんだよね」と言って、購入するんですよ。こういう、物事の裏側は、なかなか語られないので最近は、みなさん勘違
いして、「売り込み」は悪だと分かった風なことを言い出します。

「売らないで、売る」なんていうので一番売れるのは、このことを書いた書籍やレポート・小冊子でしょう。(笑)

だって、「売らなかったら」「買えない」ですもん。実際は。

▼ようは、「何を売るのか」なんですね

みなさん、自分の商品やサービス・自分の会社には惚れているんです。だから、「何を売るのか?」と質問されると自分が惚れこんでいる商品・ サービス・自分の会社・技術力・ノウハウなどが、いわゆる「売るモノ」になるんですね。

だけど、この「売るモノ」を、お客さんに「買ってもらうには?」って考え出したとたんに、「買って買って光線」を放つことになるんですよね。冒頭でも言いましたが、これでは見込客の集客はできません。

例えば、わたしにはバイク仲間の自転車屋さんがいます。顔みしりだし、人間性も好きなので、彼の店に遊びに行ったときに、幼稚
園の年長になるわたしの息子に自転車を買ってやろうと、話をしたんです。

わたし:「どれが、いいかなぁ」

自転車屋さん:「うちは遠いから、近所で買った方が良いよ」

わたし:「いや、いいよ。自転車はここで買うって決めてたんだ」

自転車屋さん:「ありがとう」

わたし:「今度6歳になるんだけど、どれが良いかな?」

自転車屋さん:「値段が張らない、体に合ったのが良いよ。」

「乗り始めなのに、先のことを考えて大きいサイズで高額な自転車買う人がいるんだけど、乗り始めは、体に合ったのが一番なんだ」

「どうせ、転んだり、ぶつかったりしてボロボロになるし、体に合っていないと、なかなか乗れるようにならないんだ」

「だから、これが良いと思うよ」

わたし:「言われてみれば、そうだよね。よっし、じゃあ、これにしよう」

自転車屋さん:「補助輪とヘルメットは川端さんだからオマケするよ。」

わたし:「いいよ、払うから、ちゃんと会計して」

自転車屋さん:「この自転車がボロボロになって、自転車乗るのが楽しくなったら、今度は息子さんを連れてきて、好きなの買ってあげてよ」

この友人は、この後、わたしに、息子が補助輪を外して自転車に乗れるようになるまでの、方法を色々と教えてくれました。今では、教えてもらった方法で、息子はスイスイと自転車を補助輪無しで乗り回しています。そろそろ、体が大きくなって、自転車が小さくなってきたので買い替え時なんですが、やはり、わたしが自転車を買うのは、この友人からです。

この友人は、「何を売ったのでしょうか?」。

”自転車”を売ったのですが、それだけではない「何か」をわたしは、与えられたんです。

▼自転車を買ったのに、それ以外に与えられたモノ

実は、これが一番大切なんですよね。

友人は商売ですから、1円でも利益の高い商品を進めることが出来たにもかかわらず、安い自転車で良いと言った。

わたしの息子が自転車に乗れるようになって、自転車が楽しいと思えるようになるための最良の選択と、乗るためのステップまで教えてくれた。転ぶだろうからって、ヘルメットまでサービスしてくれた。

そして、今では、彼が言った通り、息子は自転車が楽しくて仕方が無いんです。わたしも補助輪を外して息子が乗れるようになるまでの方法を聞いていたので、息子と共に達成感を味わうことが出来た。まさに、あの時、わたしと息子に必要だったもの、それを実現できる最良 の自転車を進めてくれたんですね。

だから、彼が売ったものというのは、単なる自転車と言う商品ではなく、”自転車に乗る楽しさや、親子のふれあい”というものだったんです。

▼これは、「売らないで」「売る」ということではありません

ここを勘違いしてはダメですよ。この自転車の例ですが、その手の本には「これが売らないで売る方法」だなんて書いてありますが、ちがいます。キチンと、「売っている」んですよ。安い自転車。(笑)

そして、ちゃんと「売り込み」もしてます。

ただ、「売るモノ」は自転車という、どこでも買える商品ではなく、カスタマーが本当に欲しいものを売ったということです。それは、自転車を楽しく乗れるようになるという経験と結果、そして親子のふれあい。それを実現するための道具である自転車。これを彼は「売った」んですね。これを「売った」瞬間に、カスタマーであったわたしは、彼のクライアントになったんです。

自転車のことは、今後も彼に相談するし、もちろん購入も彼からします。

▼お客さんは、カスタマーではなくクライアントです

コンサルの世界では、「売る商品」が伝えることだったり、ノウハウだったりするので、元々、カスタマーではなくクライアントという視点になりますが、商品やサービスを提供している方も、お客様はクライアントだと認識する方が良いと思います。

あなたの商品やサービスを道具として活用することで、どんな経験や素晴らしい結果をお客様に与えることが出来るのか、そのことにフォーカスして、お客様に最良の選択をしてもらうアドバイスをしてみてください。

これを、お客様に伝えることが出来れば、お客様はあなたのクライアントになり、得られる結果や経験を購入することになります。もちろん道具である商品やサービスも買うことになる。

そして、この関係を維持していけば、生涯、このクライアントは、あなたのところで商品を購入することになります。

▼今回の気付きです

あなたが、実際に売っているモノというのは「商品やサービス」ではないのです。それは「問題の解決策」や「素晴らしい経験」だということ。人にモノを売るとき、その人が必要としているモノを売るのと、こちらが売らなくてはならないモノを売るのでは大きな差があります。

売らなくてはならないモノは、「売れないモノ」だということに気付いてください。

さて、あなたは「何を売るのですか?」

FIRTITPRO

戻る

▲このページの先頭へ