給与計算のしごと

第47号 ボーナス(賞与)の計算と社会保険の手続き

columnボーナスは会社によって支給月も支給額も異なっていますよね。バーナスの支給額や支給基準は各会社の賃金規定などで規定されているのが普通ですが、ボーナスから控除される社会保険料や所得税はどのように計算するのでしょう。そして、ボーナスを支払ったら忘れてはならない社会保険の手続き事務があります。

 


ボーナス(賞与)からの控除

① 健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料

賞与の場合は、通常の給与で計算する「標準報酬月額」ではなく、「標準賞与額」を決定して、各保険料率を乗じて計算します。「標準賞与額」とは賞与額から千円未満を切り捨てた金額になります。
保険料は、会社と被保険者(社員)が折半で負担します。

 ●健康保険の保険料 = 標準賞与額 × 各都道府県の保険料率(協会けんぽ)

 ●介護保険の保険料 = 標準賞与額 × 介護保険料率

 ●厚生年金保険の保険料 = 標準賞与額 × 厚生年金保険料率

※賞与額は、 健康保険は年度の累計額540万円、厚生年金保険は1ヶ月あたり150万円が上限で、これ以上は保険料が変わりません。

② 雇用保険料

 賞与額 × 雇用保険料率 で計算した金額を控除します。

③ 源泉所得税

賞与から源泉徴収する所得税は、通常、「賞与に対する源泉徴収額の算出率の表」を使って計算します。

1.前月の給与から社会保険料等を差し引いた差引給与額を求めます

2.差引給与額を「賞与に対する源泉徴収額の算出率の表」に当てはめて、税率を求めます。

3.社会保険料等控除後の賞与額 × 税率 の計算の結果が賞与から源泉徴収する所得税になります。

▼特別な源泉所得税の計算のケース

 【ケース1】 前月に給与を支払っていないケース

  以下の様に計算します。
  1.賞与から社会保険料等を控除した金額 × 1/6
  2.「1」の金額を給与所得の源泉徴収額表(月額表)に当てはめて税額を求める
  3.「2」で求めた税額 × 6

  この金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

  ※賞与の計算期間が半年を甲る場合は、「賞与から社会保険等を控除した金額 × 1/12」にして同じ方法
   で計算し、求めた金額を12倍したものが税額となります。

 【ケース2】 前月の給与の金額の10倍を超える賞与を支払うケース 

  以下の様に計算します。
  1.賞与から社会保険料等を控除した金額 × 1/6
  2.「1」の金額 + 前月の給与から社会保険料等を差し引いた金額
  3.「2」の金額を給与所得の源泉徴収額表(月額表)に当てはめて税額を求める
  4.「3」で求めた税額 - 前月の給与に対する源泉徴収税額
  5.「4」 × 6

  この金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

※賞与の計算期間が半年を甲る場合は、「賞与から社会保険等を控除した金額 × 1/12」にして同じ方法
で計算し、求めた金額を12倍したものが税額となります。

ボーナス(賞与)を支払ったら、社会保険の手続きをしましょう

賞与を支払うごとに、賞与額の 1,000 円未満を切り捨てた額(標準賞与額)を従業員ごとに申告します。同じ月に 2 回以上の賞与を支払った場合は、合算した標準賞与額を申告してください。また、賞与が支払われなかった従業員についても、標準賞与額を未記入で申告する必要があります。
なお、1 年に 4 回以上の賞与を支払う場合は、従業員に支払うすべての賞与は給与とみなされるため、標準賞与額の申告は必要ありません。また、給与とみなされる賞与については、賞与額の合計金額を 12 等分し、各月の給与に配分した上で標準報酬月額を決定する必要があります。

▼どこに申告するの?
 年金事務所または健康保険組合

▼ いつまでに申告すればいいの?
 ボーナス(賞与)を支払った日から5日以内

▼用意する書類などは?
 □ 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届
 □ 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届 総括表

「健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届」の控えとして「被保険者標準賞与額決定通知書」が返却されます。 
また、翌月中旬に年金事務所または健康保険組合から、社会保険料を口座振替により受領する旨が記載された
「保険料納入告知額・領収済額通知書」が送付されます。

 

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